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層間変形角

建物が地震力を受けて水平方向に変形する場合に、各階の床の、下階の床に対する相対的な水平変形量を「層間変形」と呼び、その値を「階高」で割った値を「層間変形角」と呼びます。
層間変形角は、建物各階のひずみ度合いを表しており、地震時における建物の損傷を評価する上で大切な指標です。建築基準法では、想定した地震力に対して層間変形角が1/200以内となるように設計することを要請しています。

→建築基準法施行令|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

一方、Geo-Stickが建物の上下階の床に二つ設置してあれば、地震時の層間変形角を求めることができます。まず、両方の加速度時刻歴データを積分し、両方の階での水平変位の時刻歴を求めます。得られた二つの変位時刻歴の時刻を揃えて並べ、上階と下階の変位の差を求め、これを階高で除せば層間変形角の時刻歴が得られます。この最大値が、地震時における建物の損傷を評価するための値となります。

これらは簡単な作業に見えますが、実は大変です。一つは、加速度を積分して変位を求める際に、低周波のノイズに起因するみかけの変位が生じてしまいます。これには、気象庁が用いているフィルタを使うことが考えられます。

→速度波形・変位波形の求め方|気象庁

二つ目は、両方の変位の時刻を合わせることです。Geo-Stickのような加速度計測システムは、内部に時計を持っていますが、時刻はあまり正確ではありません。このような場合には、それぞれのGeo-Stickの記録開始時刻や終了時刻を、通信ネットワーク内の別のコンピュータの時計で計測し、時刻を合わせる方法が考えられます。

Geo-Stickを用いた地震と建物のモニタリングサービスでは、このような工夫を施して層間変形角を求めています。

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